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箕面市の小・中学校給食に学生考案のメニューが登場します

大阪青山大学は「産官学連携」による活動を通して体験的な学びの機会を数多く提供しています

大阪青山大学の位置する大阪府箕面市は、地元農家からの食材調達や低アレルゲン献立の実施など、学校給食における独自の取り組みを長年にわたり続けており、2025 年度からは「給食の質の向上」「大阪青山大学とコラボした給食献立」が新たなテーマとして掲げられています。
これらの実現に向けて、食と栄養の専門家を育成する本学の健康科学部 健康栄養学科が協力し、学生考案のオリジナルメニューを提供することとなりました。

対象となるのは市内全 20 の小学校・中学校・小中一貫校の給食。食数は約 14,000 に上ります。
第一弾が 2026 年 1 月 23 日(金)に実施されることが決まりました。

担当するのは、健康科学部 健康栄養学科の蜂須賀ゼミ、國末ゼミに所属する学生計 12 名です。
岡山県日生産のクロダイを使ったメニューを提案しました。

なぜクロダイ?? と思った方は、こちら ↓↓ をご覧ください

学生たちは、食材の特性や、食材を取り巻く環境、歴史背景を学ぶため、実際に岡山県の漁港を訪問し、日生町漁業協同組合の組合長や現役の漁師さんから海洋環境の現況について学ぶとともに、漁獲体験や調理・試食を行いました。

“ カルシウムや鉄分をしっかり摂れる給食であること ”という箕面市からの要望に加え、現地視察で得た学びや経験を踏まえ、「クロダイの持つ旨味を生かす」「魚特有の匂いをマイルドにする」「栄養価を上げるために骨まで食べられるものにする」「子どもたちが食べやすい味付けにする」といった条件を満たすメニューを学生各々が考案。箕面市に提出した案の中から、6 点の候補が選ばれました。
初回の提供に決定したメニューは、まもなく箕面市の「給食だより」で公表されます。

 

給食提供に先立ち、学生らは小・中学校を訪問し、自作の資料を使用した食育活動なども実施しました。
3 回に分けたシリーズもののスライドを、小学校低・中・高学年、中学生の 4 つの年齢層に分けて計 12 種類作成。そこには、

魚を食べることは成長期の子どもたちの健康にとって多くのメリットがある。しかし近年、日本では魚の摂取量が減少しており、その現状についても知ってもらいたい

本来おいしい魚であるクロダイは、誤ったイメージから敬遠され、廃棄されてしまうケースがある。その結果、クロダイが増えすぎて養殖業に被害が出るなどの問題も生じている。クロダイを “ 食べる魚 ” として広め、被害の軽減だけでなく、市場価値の向上や漁業収益の改善にもつなげたい

箕面市は海から離れた地域であり、海や漁業の現状に触れる機会が少ない。今回の取り組みを通じて、少しでも海や魚について知り、日々の食行動を見直すきっかけにしてほしい

といった学生たちの思いが込められています。
こうした活動が、子どもたちの食材や食文化への興味・関心のきっかけとなることを、また子どもたちを通じて家庭にも情報が届くことで、幅広い世代の食育につながることを期待しています。

学生が作成した対象年齢別のスライドの一部と食育活動の様子

箕面市内の小・中学校の皆さん、1 月 23 日(金)を楽しみにお待ちください!