OAU Talk! 子ども教育学科
幸せの追求を大切に、子どもの人生に彩りを与えられる保育者・教育者へ。

2022 年 4 月、健康科学部 子ども教育学科が、子ども教育学部へと生まれ変わりました。
子どもや家庭を取りまく社会・環境の変化にあわせて、カリキュラムがさらに充実。
保幼小連携に対応できるよう、3 つの資格・免許を取得するとともに、
近年ニーズが高まる教育と福祉の連携・結合についても学べるカリキュラムが設けられています。いま、教育や保育に求められていることとは? この学部の学びとは?
子ども教育学部 学部長と学生たちが語り合いました。

子ども教育学部 学部長 戸松 玲子 教授

子ども教育学科 3 年 石川 夏生 さん 私立 埼玉栄高等学校出身

子ども教育学科 1 年 多田 珠利花さん 私立 アサンプション国際高等学校出身
戸松:石川さんも多田さんも、もともと音楽を長く続けていたんですよね。
石川:はい、ドラムとギターを続けてきました。音楽をする中で子どもと触れ合うことが多く、学校という現場で子どもたちと関わりたいと思うようになったんです。
多田:私は3歳の頃からピアノを習い続けてきました。高校附属幼稚園での体験がきっかけで、幼稚園教諭をめざすようになりました。
戸松:多田さんは、こちらからコンクールに出ないかと声をかけさせてもらうほどのピアノの腕前なのです。

多田:ピアノ歴は長いのですが、これまでは子ども目線で弾くということがありませんでした。大学のピアノの授業を通して、子どもが聴きやすく歌いやすい表現について初めて学ぶことができ、とても勉強になっています。
石川:僕は、楽譜は読めたものの、ピアノ演奏に関しては超初心者でした。でも、手厚いピアノのサポートや練習室が開放されていたおかげで、ずいぶん弾けるようになりました。
戸松:2人とも十分な実力があるにもかかわらず、手を抜かないところが素晴らしいですね。2人のような学生の意欲に対応できる教員がいるということは、本学の強みでもあります。現場での実践と研究を兼ね備えている教授陣だから、経験だけでなく、根拠をもとに語ることができるんです。
石川:先生方との距離が近いのも魅力ですよね。半年に1回の担任の先生との面談では、勉強や学生生活について気軽に相談できるし、一方で気も引き締まります。

戸松:個別に時間を取るのは、学生の希望に応じた支援を行うためなんですよ。場合によっては、おうちの方に連絡させてもらうこともあります。これは、子ども教育学部の軸である「教育」と「福祉」の話にも繋がるのですが、教育というのは、子どもだけに関わっていればいいものではなく、その周辺のことにもしっかりと目を向けることが大切。特に最近は、教育や保育の現場での職務内容が多様化しています。児童虐待の問題も深刻化していますよね。学校や保育所などの現場が福祉とつながっていれば子どもと保護者をもっと救えたのではないかと思うことはたくさんあります。だからこそ、教育の現場と福祉と家庭とが手と手を取り合って子どもたちを支援していくことが、求められています。
多田:小学生の頃のクラスの雰囲気がすごく良く、いつも仲良く過ごしていました。今思えば、皆色々なことを抱えていたのだとわかることもあるのですが、あの明るい空間にあったのも「教育と福祉の連携」だったんじゃないかな。
戸松:そうですね。子どもの福祉というと、貧困や虐待、発達障がいなど何か特別な支援が必要な、ハンディのある子どもたちへの支援と思われがちだけれど、そうじゃない。本当は福祉というのは「幸せの追求」で、最高水準に達しておくべきものなんです。だから、2人のように何事も手を抜かないのはとても大切。子どもたちの幸せのために、手を抜かずに教育を授ける。手を抜かずに保育を行う。そういう先生が今、現場に求められています。

石川:僕は今、小学校の教員をめざしていますが、その中でも目標は、小さなことでいいから「誰かの何かを変えられる先生」になること。僕がいることで、学校生活が少しでも楽しいと思ってもらえたらいい
なと思います。
戸松:素晴らしい。先生という仕事は、子どもの人生に彩りを与えられる素敵な職業。ぜひ、そんな彩り豊かな世界に、子どもたちを導いてあげてほしいと思います。
[年次は取材時]