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【幼稚園教諭をめざす人へ #06】幼稚園と保育所の違いは何?

子どもと関わる仕事に興味がある、養成課程への進学を考えている …、そんな方たちに、専門職として子どもの保育・教育に関わることの魅力をもっと知ってもらえるよう、お役立ちコラムをまとめました。

 

小学校入学前の子どもの多くは、幼稚園や保育所に通います。幼稚園と保育所は、それぞれどのように違うのでしょうか?
また、働くためにはどのような資格が必要で、仕事内容はどう違うのでしょうか?
今回は、幼稚園と保育所の違いや、幼稚園教諭と保育士の違いについて解説していきます。

幼稚園と保育所の違い

幼稚園保育所
管轄する省庁文部科学省厚生労働省
対象となる法令学校教育法児童福祉法
給食の有無任意義務
対象年齢原則 3 歳の 4 月から小学校入学前0 歳(生後 57 日以降)から小学校入学前
目的義務教育及びその後の教育の基礎を培うものとして、幼児を保育し、幼児の健やかな成長のために適当な環境を与えて、その心身の発達を助けること保育を通じて子どもの健全な心身の発達を図ることを目的に、入所する子どもの最善の利益を考慮し、その福祉を積極的に増進すること
必要となる免許・資格幼稚園教諭免許状保育士資格

幼稚園で働くには幼稚園教諭免許状が、保育所で働くには保育士資格証明書が必要です。
4 年制大学などで保育・教育職をめざす場合、この二つの免許・資格は同時に取得することが多く、現場で働く幼稚園教諭、保育士の大半は、幼稚園、保育所のどちらにも対応できる知識とスキルを身につけています。

 

幼稚園教諭と保育士の仕事内容の違い

ここからは、幼稚園教諭と保育士の仕事内容の違いを見ていきましょう。

幼稚園教諭保育士
担当できる最大人数35 人(1 学級)0 歳 … 3 人
1・2 歳 … 6 人
3 歳 … 20 人
4・5 歳 … 30 人
出勤時間定時制シフト制
早番・遅番あり
開所時間4 時間以上11 時間以上

出勤時間や開所時間については、上の表のような違いがあります。
子どもの保育時間が 4 時間程度と決まっている幼稚園であれば、それ以外の時間は事務作業や行事の準備、職員会議などに充てられます。
夕方 〜 夜まで開所している保育所の場合は、早番・遅番のシフト制を導入して長時間の保育に対応しています。事務作業などは子どもの昼寝中など少し手が空く時間を利用して、各職員が交替して行います。
しかし昨今では、幼稚園でも預かり・延長保育を行ったり、4 月を待たずして満 3 歳児を受け入れるプレ年少児クラスを開設したりと、幼稚園に保育所の機能が取り入れられつつあり、両者の境界線は以前よりかは薄れつつあります。

 

幼稚園教諭と保育士、どっちを選べばいい?

まずライセンスとしては、幼稚園教諭・保育士、両方の取得をおすすめします。
幼稚園教諭と保育士、両方の資格を取得していると、幼稚園、保育所、さらにはこれら二つの機能を併せ持つ認定こども園にも就職することができるので、将来の選択肢が広がります。
施設によっては、両資格を保有していることが採用条件に含まれていることもあります。
大阪青山大学では、在学中に両方の資格を取得することができます。さらに、小学校教諭の 1 種免許状も加えた 3 資格取得をめざすことも可能です。
「子どもの発育にかかわる仕事がしたいけど、具体的にどの施設に就職したいのかが決まっていない」という人は、大阪青山大学で、保育・教育に関する学びを深めてみてはいかがでしょうか。

 

おわりに

今回は、幼稚園と保育所の違いや、幼稚園教諭と保育士の違いについて解説しました。
幼稚園と保育所は子どもの成長・発育を手助けするという観点では同じですが、管轄する省庁や対象年齢などの違いがあります。
一方で、出勤時間や開所時間などの違いは、近年あまり顕著ではなくなってきています。
幼稚園だった施設、保育所だった施設が認定こども園に変わる動きも、まだまだ各地で見られます。
幼稚園、保育所いずれをめざす場合でも、幼稚園教諭、保育士資格両方の資格を取得していることが、将来的にプラスになると言えるでしょう。

出典
厚生労働省サイト(https://www.mhlw.go.jp/bunya/kodomo/hoiku04/pdf/hoiku04b.pdf)
文部科学サイト(https://www.mext.go.jp/b_menu/shingi/chousa/shotou/070/shiryo/__icsFiles/afieldfile/2010/10/14/1297962_1_3.pdf)