低・未利用魚の活用に向けて 徳島県で現地調査に参加しました
「低・未利用魚」という言葉を聞いたことはありますか?
漁獲されたものの、サイズが規格外、処理にコストがかかるなどさまざまな理由により市場に出回らない魚介のことで、その多くは食卓に上ることなく廃棄されています。
健康栄養学科では、海洋環境や漁業の諸問題に関する知識を深め、海洋資源の保全と有効活用に繋げる取り組みを模索する中で、これらの存在に着目し、「低・未利用魚」の実態について学ぶために、徳島県研修ツアーを実施しました。
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12 月 1 日(日)、学生・教員ら計 16 名が徳島県小松島市の元根井漁港を訪れ、未利用・低利用魚の活用に向けた現地調査に参加しました。
大阪から小松島に向かうバスの中では、徳島県の職員の方から、卸売市場の仕組みや 300 種の魚介類が水揚げされるという徳島県の漁業について説明を受けました。
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魚の魅力や、漁業の抱える課題等について学んだ学生らは、JF 小松島漁協元根井支所に到着すると、そこで水揚げされた魚の選別を行いました。
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この日は、鯛やイカ、エイなど約 20 種の魚介が水揚げされ、学生らは魚の種類や食べ方などの説明を受けながら、一匹ずつ手作業で選別を行いました。
想像以上に小さい魚が多く、サイズも種類も大きな差があることに驚いた様子でした。
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選別には(株)うおいち、(株)大水北部支社のそれぞれ支社長も大阪から参加して立ち会われました。
学生らは両社に対し、この日学んだことや体験したことを踏まえ、低・未利用魚の活用方法についての提案をしていく予定です。
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大阪に戻った翌日、持ち帰った魚を実習室で捌いて試食しながら、加工・製品化のアイディアを練りました。
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学生のコメント
「一般に磯臭いなどと言われ消費が伸びない種類の魚でも、生息地によっては臭みのないものもあることが試食によってわかりました。『実は美味しい』といったことをどうやって知ってもらうか、その方法についても考えていきたいと思います」
「本来は廃棄されるはずだった食材の有効活用でも、加工や流通にはコストがかかるため、それに見合った価値のある製品にできるか、いかにコストを下げられるかなど、さまざまな課題をクリアしていく必要があることを知りました。難しい面もありますが、何か形あるものに繋げられるよう、取り組んでいきたいと思います」
実現すれば環境保護、漁業の振興、多様な食の提案など幅広い貢献につながるプロジェクトに、学生らも意欲を燃やしています。
活動の様子は、今後も継続的にお伝えしていきます。