みなさんは、普段口にする野菜や果物、肉・魚の “産地” について、どれだけ意識していますか?
常に意識はしていなくても、有名な産地やブランドの名前を出されると、有り難みが増す=いつもより美味しいと感じることがあるのではないでしょうか?
また、特に有名でなくても、身近な場所で採れたものや知っている人が作ったものが、なんとなく美味しく感じられた経験は、誰しもがお持ちかも知れません。
今回、このような「味は情報によって変わる」という事例から、食材の背景を学ぶこと(食育)について、徳島の水産物を事例とし、関西で徳島県産水産物の PR や流通調査などに取り組む徳島県職員の妹尾 真也さんが大阪青山大学を訪れ、講義をしてくださいました。
受講したのは健康科学部 健康栄養学科の 3・4 年次生約 25 名。聴講後は、講義で紹介された徳島県産の鳴門わかめや鱧(ハモ)、レンコンを実際に使っての調理実習と試食を行いました。

 

講  義
徳島県水産物講座「産地を知ることで食材は美味しくなる! …かも?
講  師
徳島県関西本部 営業推進担当 主任 妹尾 真也 氏
日  時
2020 年 1 月 24 日(金)10:30 〜 14:00
会  場
大阪青山大学 箕面キャンパス 1-207 特殊栄養実習室
対  象
健康科学部 健康栄養学科 3・4 年次生
協  力
株式会社うおいち

 

講義:徳島県の水産物について

今回の講義でまず取り上げられたのは、徳島県の「鳴門わかめ」。湯通し塩蔵や乾燥など様々に加工・販売されていますが、生のものが出回るのは、今の時期だけです。
鳴門わかめは破断強度が高く、しっかりとした歯ごたえがあるのが特徴とのこと。養殖の方法や生産地の現状などについての説明を聞き、学生たちも鳴門わかめについて少し詳しくなりました。

健康栄養学科 徳島県水産物講座 健康栄養学科 徳島県水産物講座
本日の食材として、肉厚な生ワカメが提供されました

続いて、同じく徳島の名産品であるハモについて、日本の伝統的な食文化の中での位置付けや、生育・漁獲方法、品質向上の取り組みなどを解説頂きました。
一方で、徳島県の漁業者の数は年々減少しているとのこと。その遠因には、海洋環境の変化(温暖化など)や日本人の魚離れがあると言われています。
その対策としての人材育成事業や、魚の消費を支援する活動、子どもたちと協力した資源回復活動といったさまざまな取り組みも紹介されました。
日本の海には、何百種類という食べられる魚がおり、多彩な食材が食文化の発展に寄与してきました。
しかし昨今では流通の影響もあり、私たちが口にする魚の種類は減少傾向に。限られた種類の魚しか食べられなくなれば、他の魚は市場から消えて行きます。
産地や文化など食材の背景に関心を寄せ、色々な魚をたくさん食べることで食の多様性が守られます。
そうしたことに意識的な消費者となることが、食の専門家をめざす学生らには求められています。

調理実習

講義の後は、徳島県産の食材を実際に調理します。

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レンコン、ワカメ、ハモと徳島産の新鮮な食材が並びます

本日の献立は、

  • ワカメしゃぶしゃぶ
  • ハモ丼
  • ワカメとレンコンのシャキシャキ炒め
  • ワカメとハモのすまし汁

お米と調味料以外の食材は「ワカメ」と「ハモ」、「レンコン」、出汁をとるための「タマネギ」だけと、いたってシンプル!

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ワカメは湯通しすると茶色から鮮やかな緑色に!

ハモの骨やタマネギからしっかりと出汁をとり、味付けはあっさりと、素材の持つ味を存分に引き出す献立です。

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手際良く、真剣に作業を進める学生たち

3 〜 4 人のグループに分かれ、一班当たり 5 食を調理します。
食材のカット作業が多く、分担と段取りがキーになりますが、調理実習の経験も豊富な学生たち、どの班もテンポよく進めて行きます。

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ふっくらと茹で上がったハモの切り身

どの班も、ほぼ同時間に料理が完成。そこかしこで香ばしいタレの匂いが漂い、鍋からはハモ吸いの出汁の風味が香り立ちます。

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左:ワカメとレンコンのシャキシャキ炒め / 右:ワカメしゃぶしゃぶ

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左:ハモ吸い / 右:ハモ丼

それぞれ器に盛り付け、待ちに待った試食タイムです!

健康栄養学科 徳島県水産物講座
シンプルながら食べ応え十分のメニュー

よく動いて皆お腹ペコペコです。
人数より少し多めの食数を用意しましたが、いつの間にやら全部学生らのお腹の中に。学んだ後の食材の味は格別です。

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ハモの骨はスチームコンベクションでカリッと焼いて骨せんべいに

「産地を知ることで食材は美味しくなる」というテーマのもと、講義から実践・実食までトータルで学び体感するという非常に意義深い体験をさせて頂きました。
こうした経験によって、学生の食への関わりがより豊かなものになれば何よりです。
徳島県関西本部の妹尾 様、株式会社うおいちの皆様に、心より御礼申し上げます。

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