今年度前期より、「日本語I」は大学の 3 学科すべての 1 年次生を対象に、3 人(大澤茂男 教授、三木慰子 教授、渡口行雄 非常勤講師)の教員が担当することとなり、初めてのオムニバス形式による講義が始まりました。
その中で、三木教授が 4 回の講義の成果物として、携帯電話で写した写真と俳句とのコラボ作品である “ 写メ俳句 ” を学生に作って発表させました。
その報告を以下にさせていただきます。
まずは日本語を楽しんでもらうことを目的に、私自身が提唱している “ 写メ俳句 ” 作品を本学の大学 1 年次生全員に作ってもらい、クラスごとに発表、お気に入りの作品を選んでもらいました。
その一部をご紹介いたします。
4 回目の講義では作品を前にして、簡単なプレゼンテーションを行いました。
健康科学部 健康栄養学科 1 年次生
感想:写真を見て、地元を思い出すということで、こちらに来て頑張っていることがわかりました。
(写真には見られない、句中の「友」という人の存在が作者の思い出を引き出しているのでしょう)
感想:雪の白さと心に楽しい色をつけると書いているのがよかった。
感想:青春時代を思い出した。応援してくれた人に感謝できるところがすごくいいチームだと思った。
感想:長閑な感じがいい。島時間という表現がいい。
(海の写真を見せながら、目には見えない島時間を説明しているところがポイント)
健康科学部 子ども教育学科 1 年次生
感想:一生懸命隠れているつもりでも全く隠れていないところが、くすっと笑えました。
感想:同じ夢を持つものとして共感した。
(本学の一番背の高い建物である 2 号館の 8 階から撮った写真だそうです)
地元を離れて、慣れない大学生活をしている 1 年次生がふと高校生活を懐かしんだり、また、夢に向かって頑張っている感じがいきいきと伝わる作品が多くありました。
さらに、他のクラスの人の写真で俳句を作る試みもしました。
15 回目の最終講義では、人の見る目、感じ方の違いも学んでもらおうとパワーポイントで作品を披露しました。
一部をご紹介します。
クラスごとに選ばれた作品を食い入るように見ている 1 年次生
トンネルを 特急うさぎ 通過します
へそくりを うさぎに隠せと 頼む父
(草木の根っこを食べてしまううさぎを「特急うさぎ」とネーミングしたり、写真には存在しない父の願い事を表現したのは実にユニーク)
格闘で 一発はいって ギブアップ
肉球を どうぞいつでも 触ってね
(同じ写真を見ても、全く目の付け所が異なるのは皆違って皆いいものです)
1 年次生の皆さん、心を豊かにする日本語の楽しさを知り、興味を持ち、これからも大学で多くの事を学んであなたの夢の実現をしてください。
[三木 慰子]