12月8日火曜日、健康科学部看護学科1年次生の ことばと上方文化の授業で、「狂言」の授業が行われました。
本校の客員教授であり、落語家の桂花團治先生と、桂花團治先生に深い交流のある 狂言師 金久寛章さんを講師に迎え、狂言と、狂言を通して人にはたらきかけることについて教えていただきました。

 金久さんは、以前劇団四季で活躍されていましたが、病気で入院していた際、看護師が患者の世話をしている姿を見て心が打たれたそうです。
「本当に困っている人の役に立ちたい」
学生の頃触れた狂言の謡を思い出し、狂言師になり、講師として学生に狂言を教えるきっかけになったとの事でした。

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「みなさんにとって、大切な人は誰ですか?」
金久さんが、学生に問いかけました。
「狂言の謡、昔の日本語には、色んな意味が込められています。また、狂言のもっている、人との向き合い方、物のとらえ方を授業を通して身に付けられたらと思います。」

大切な人の無事を祈る狂言小謡、「雪山」を全員で合唱しました。
”春ごとに 君を祝いて 若菜摘む…”
(私にとって一番大事なあの人の無事を祈って 新芽の若葉を摘んでいると…)

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「看護師さんは、色々な人に会います。その時、かしこまった日本語より、心のこもった言葉を使ってほしいと思います。病はことばから。何気ない一言でも、その相手に届けば病気にも影響するのです。心のこもった言葉、声を出すと、自分にも、人の耳にも心地良いです。看護師さんになったとき、ことばに温度、色合い、香りを含ませることを意識して、接してほしいです。」
金久さんのお話に学生達は真剣に聞き入っていました。

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桂花團治先生と、金久さんによる狂言「柿山伏」は、その迫力に圧倒されました。
「柿山伏」は、山伏が柿を盗み食いしているところを柿の持ち主に見つかり、ひともんちゃくするという話です。
続いて演目「しびり」を拝見し、全員で狂言の発声練習を行った後、いよいよ金久さんに手ほどきを受けながら学生が演じました。
「しびり」 とは、足の痺れのこと。
主人が召使いに酒の肴を買ってくるようお遣いを命じますが、召使いは行くのが嫌で、足が痺れて動けないと嘘をつき、主人と根競べをする、という話です。

「ぜひとも なんじいてこい」
「かしこまってこざる」
顔の表情、姿勢、角度、足の向き、手の動き。普段慣れない言い回しと動作ですが、悪戦苦闘しながらも一生懸命演じていました。 
金久さんは「こうすると、考えているように見えるでしょ」と動きの説明をされました。
一見滑稽な動作に、学生達も思わず笑っていましたが、その動作や言葉はとても丁寧で、ひとつひとつ意味がありました。

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気付けば、みんな笑顔で狂言にのめり込んでいる様子でした。
今回の授業をきっかけに、”心のこもった言葉で患者と接する看護師”に一歩近づけたのではないでしょうか。
貴重なお話を聞かせていただき、狂言の手ほどきをしていただきました
花團治先生、金久寛章さん、ありがとうございました。

(広報室)

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