7月16日木曜日 台風が近づき、ますます風が強くなっていった4限目、子ども教育学科「子ども文化論」の授業にお邪魔しました。

先生は、落語家さんであり、客員教授の桂花團治先生です。

シラバスによると「落語や小咄、読み聞かせの実演を通して「伝えるプロ」としての身体づくりを目指す。」とあり、また、【履修上の留意事項】として、「四股踏み、正座などをするので動きやすい服装が基本」とあります。いったいどんな授業がなされているのか?!

花團治先生は、蛍柄の着物姿に雪駄。机を並べて作った高座に赤い毛氈を敷き、その上に見台、ひざ隠し、小拍子、と落語の設えをそのままご用意いただきました。

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受講する学生は15名。チャイムが鳴り、全員起立して「では始めます」のあいさつに続き、「ほなそのままで」と始まったのが、狂言「柿山伏」のセリフ回しと、落語「寿限無」の一節。「丹田から声出してー!」先生に続いて学生も、教室が割れんばかりに響く唱和。初っ端から威勢よく、圧倒されます。

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発声練習の後は、個人の発表。課題は、先生が何度か演じて見せた落語「まんじゅうこわい」のプロットを各自が書き出し、そのディテールを残してアレンジ、ちゃんとオチも付けた落語を創作し、自ら演じるというもの。

人前に立つだけでも恥ずかしくて声が出ないのに、落語を演じるとは!相当な度胸と開き直りが必要ですが・・

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そのクオリティの高いこと!緊張したり、出だしをためらっていた学生も、きっかけをつかんで語り始めます。古典落語がベースながら、そこにLINEやオムライス、といった現代文化も盛り込み、伏線を張ったり、ギャグを入れるなど、どれもこれも個性あふれる、大胆な、ほほえましい高座が続きます。

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先生からはひとりずつに対し、「声のベクトルを変えると、状況がわかるねん」「目線がどうしても下に行くから前へ」「上下(かみしも)の演じ方※うまいな」など講評がなされます。(※右を向いたり左を向いたりして、人物を演じ分けること。)

将来、子ども相手に話をする仕事に就く学生たちに、落語のスキルを通じて、何を身につけるか、授業のすすめ方やもっとこうすれば楽しくなるはず、という視点も含め、話すことを生業とする立場として持っているスキルの全てを伝えたい、と花團治先生は語られます。

7年前、大阪青山大学に子ども教育学科ができた年の後期から学生を指導いただいています。毎年受講する学生の雰囲気は、おとなしかったりにぎやかだったり、と異なるそうですが、学生たちには、決してプロにはできない発想や語りがあり、勉強になるとのことで、先生ご自身も新鮮に感じられるようです。

「人に対する考え方、対話をするということについても、授業を通して、また落語の登場人物から、学んでほしいです。僕は周りが聞いていやな気持になるようなツッコミは嫌いやねん。落語にもどうしようもないやつ出てくるけど、決して周りは突放せへんでしょ。しゃーないな、て受け入れる。そういう人間関係て、ええでしょ」と花團治先生。

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数年後、今度は学生たちが、今の花團治先生の立場で子どもたちの前に立つとき、この授業での経験を思い出すのでしょう。花團治先生、子ども教育学科 2年次生の皆さん、ありがとうございました。

 

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